【保険者向け】令和8年6月介護報酬改定 介護予防・日常生活支援総合事業サービスコードの作成・更新方法を解説(はじめての方向け)

2026年6月の介護報酬改定では、処遇加算の見直しにより介護職員等処遇改善加算の区分が拡充されます。
これに伴い、保険者側では
介護予防・日常生活支援総合事業サービスコード(以下:総合事業サービスコード)
CSVファイル編集・追加対応が必要となります。

本記事では、はじめて対応する方向けに「何をすべきか」を実務ベースで解説します。


今回の改定で必要となる対応(結論)

まず結論です。

今回の改定で保険者が対応すべき内容は以下の通りです。

  • A2・A6サービスの処遇改善加算コードの更新
  • 新加算区分(Ⅰロ・Ⅱロ)の追加
  • AF(介護予防ケアマネジメント)の新コード作成
  • CSVファイルの編集・再登録

参考資料:
介護保険事務処理システム変更に係る参考資料(その1)


追加される加算区分(重要ポイント)

今回の改定では以下の区分が追加されます。

  • Ⅰイ(既存)
  • Ⅰロ(★新設)
  • Ⅱイ(既存)
  • Ⅱロ(★新設)

「ロ」は生産性向上(ICT・業務改善)を行う事業所向けの上位加算です。


A2(訪問型サービス)の変更内容

以下の加算コードが対象となります。

追加・更新内容

区分内容
Ⅰイ+270/1000
Ⅰロ+287/1000(新設)
Ⅱイ+249/1000
Ⅱロ+266/1000(新設)
+207/1000
+170/1000

A6(通所型サービス)の変更内容

利用定員19人以上

区分内容
Ⅰイ+111/1000
Ⅰロ+120/1000(新設)
Ⅱイ+109/1000
Ⅱロ+118/1000(新設)
+99/1000
+83/1000

利用定員19人未満

区分内容
Ⅰイ+117/1000
Ⅰロ+127/1000(新設)
Ⅱイ+115/1000
Ⅱロ+125/1000(新設)
+105/1000
+89/1000

AF(介護予防ケアマネジメント)のポイント【重要】

今回の改定で最も注意が必要なのがAFサービスです。

新設内容

  • 処遇改善加算:+21/1000(★新設)

単位計算の考え方

ポイントは以下です。

👉 所定単位 = イ + ロ + ハ の合計

対象サービス例

  • イ:介護予防ケアマネジメントA(442単位など)
  • ロ:初回加算(300単位)
  • ハ:委託連携加算(300単位)

計算例

  • 442単位 × 2.1% = 9単位
  • 742単位 × 2.1% = 16単位
  • 1042単位 × 2.1% = 22単位

※端数は四捨五入


AFサービスコード作成の注意点

  • 組み合わせパターンが複数発生する。前例がない。
  • 最大で10パターン以上増加する可能性あり
  • 自治体ごとの設計方針が重要

👉 すべての組み合わせコードを作るかは要検討


実際にやる作業(CSV編集手順)

①既存コードの終了設定

既存のA2・A6コード ※処遇改善加算のみ

適用終了年月:999999 → 202605

②新コード追加

適用開始年月:202606
適用終了年月:999999

③追加件数

サービス追加件数
A26件
A612件
AF複数(要設計)

よくあるミス

実務でよくあるミスです。

  • 旧コードを残したままにする
  • 開始年月の設定ミス(202406のまま)
  • 加算率の誤設定
  • AFの単位計算ミス

スケジュール(超重要)

今回の改定で一番厳しいポイントです。

想定スケジュール

  • 4月中旬:暫定コード提示(予想)
  • 5月下旬:CSV作成完了 必須
  • 6月:新コード運用開始

なぜ5月下旬が期限か?

理由

👉 ケアマネジャーが6月の提供票を作成するため

つまり

現場は5月中に新コードが必要


まとめ

今回の改定対応のポイントです。

  • 処遇改善加算に「Ⅰロ・Ⅱロ」が追加
  • A2・A6はコード更新必須
  • AFは設計が最も難しい
  • CSV編集作業が発生
  • 5月下旬までの対応が必須

最後に(実務アドバイス)

今回の改定は

👉 制度理解+システム対応+現場調整

の3つが必要です。

特に

  • ベンダーとの調整
  • 包括・事業所との連携

を早めに進めることが重要です。

介護予防ケアマネジメントの処遇改善サービスコードの追加は必須か?

最新情報として、
介護保険最新情報Vol.1479 令和8年3月13日 で以下のQ&Aが出ています。
「介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について(令和8年度分)」及び「介護職員等処遇改善加算に関するQ&A(第1版)」について
問2-5-3
地域包括支援センターが介護予防支援又は介護予防ケアマネジメントを指定居宅介護支援事業所に委託している場合、委託先の指定居宅介護支援事業所の職員は処遇改善加算による賃金改善の対象となるのか。
(答)
・ 委託先の指定居宅介護支援事業所は処遇改善加算による賃金改善の対象となる。(以下省略)


問2-5-4
地域包括支援センターが介護予防支援や介護予防ケアマネジメントを指定居宅介護支援事業所に業務を委託している場合、当該地域包括支援センターが処遇改善加算を算定する際には、委託先の指定居宅介護支援事業所も、算定要件を満たす必要があるのか。
(答)
・ 処遇改善加算の算定に当たっては、申請者となる地域包括支援センターが申請要件を満たしていることで差し支えなく、委託先の指定居宅介護支援事業所が令和8年度特例要件又は処遇改善加算Ⅳの取得に準ずる要件を満たす必要はない。(以下省略)

結論:追加は必須